各国情報IP Information

    韓国/外国知財情報

  • 【特許・意匠・商法・不競法】知的財産制度の変更について 2021年4月更新
  • 1.概要
    韓国特許庁は、アイデア奪取に対する懲罰的損害賠償制度、中小企業の特許調査・分析に対する税控除、モバイル端末からの手続受理、ソフトウェアを指定する商標の出願でのソフトウェアの用途の記載などの「2021年の知的財産制度」を発表した。

    2.改訂の内容
    以下、主な改訂内容を記載する。
    (1)懲罰的損害賠償制度の拡大
    従前は、故意の営業秘密の侵害行為に対して懲罰的損害賠償が認められていたが、これに加えて故意に他人のアイデアを奪取した者は損害の最大3倍までを賠償する。

    (2)生産能力を超える部分への損害賠償の拡大
    既に特許分野において認められている生産能力を超える部分への損賠賠償の適用が、意匠分野、商標分野、不競法分野においても認められる。

    (3)特許調査・分析に対する税控除
    中小企業が特許調査・特許分析を行うにあたっては研究開発の費目として計上して税控除を受けられるようになる。

    (4)モバイル端末からの庁手続
    スマートフォン等のモバイル端末によって、特許、実用新案、意匠、商標の出願のほか、手数料・登録料の納付、通知書の受領など多くの手続ができるようになる。

    (5)ソフトウェアの用途の記載
    ソフトウェアを指定する商標の出願にあたっては、ソフトウェアの用途を記載することが必要となり、単にソフトウェア同士であるから商品同一として判断するのではなく、用途を参照して商品の同一、類似、非類似を判断するようになる

    [参考・出典]
     JETRO
     JETRO

  • 【特許】 審査基準の改訂 2018年1月更新
  • 1.概要
    2018年1月に特許・実用新案の審査基準が改訂された。主な改訂内容は以下の通りである。

    2.内容
    (1)発明の説明における図面の取り扱い
    請求範囲が発明の説明によって裏付けられること(サポート要件)の判断に関し、図面の参酌に関する記載が追加された。
    具体的には、図面が添付されている場合には、図面にのみ記載された事項であっても、図面及び図面の簡単な説明を総合的に考慮して、発明の説明が請求項を裏付けているか否かを判断することができる、という内容が追加された。
    (2)数値限定に関する例示の変更
    請求項において記載された数値限定が、発明の説明には記載されていない場合であっても、その数値限定が、当該技術分野における通常の知識を有する者が出願当時の当該技術分野の技術常識に照らして、発明の説明から把握可能な範囲内であると判断する場合には、発明の説明により裏付けられるものと認められる、という内容が追加された。
    (3)上位概念と下位概念の選択的併記について
    請求項における選択的併記に関して、以下の内容が追加された。
    ・1つの請求項に上位概念と下位概念が選択的に記載されている場合、上位概念及び下位概念として記載されている事項が共通の性質又は機能を有するならば、これらを選択形式として1つの請求項に記載することができる。
    (例1)X+Yの物において、XはA又はaである物(このとき、aはAの下位概念)
    (例2)X及びY工程を含む製造方法において、Xは、120~200℃又は150~180℃で行われる方法。

    [参考・出典]
    https://www.jetro.go.jp/ext_images/world/asia/kr/ip/law/sinsasisin201801.pdf

  • 【意匠】2017年7月1日施行の改訂デザイン審査基準について 2017年9月更新
  • 1.概要
    韓国では、意匠の容易創作性の判断基準の変更などの改訂事項を含む改訂デザイン審査基準が2017年7月1日より施行されている。
    2.改訂内容の概要
    (1)創作容易に関する判断基準及び証拠の提示について

    <改訂前>
    従来の基準では、「容易に創作することができる程度」は、ⅰ)出願されたデザインが公知デザイン又は周知デザインをそのまま模倣している、ⅱ)加えられた変化が、単純な商業的・機能的変形にすぎないか、又はそのデザインの分野においてありふれた創作手法や表現方法によりこれを変更・組み合わせ又は転用したものに過ぎない、デザインである場合には、創作水準が低いデザインとして、デザイン登録を受けることができないと規定されている。
    また、公知デザインを容易創作判断の基礎資料とする場合には、関連する証拠の提示が必要であるのに対し、周知デザインを容易創作判断の基礎資料とする場合には、証拠を提示せずに拒絶理由を通知できると規定されていた。
    <改訂後>
    容易創作の判断基準に、出願されたデザインの形態が過去に全くなかった場合には、創作性を認める、という内容が追加された。
    証拠の提示に関して、「明白な周知デザイン」に基づき拒絶する場合にのみ、証拠資料を提示する必要がない、と改訂された。また、当業者にとってのありふれた創作手法や表現方法に関する証拠資料も意見書提出通知書に提示するように新たに規定された。

    (2)部分デザインの「機能的一体性」の判断基準の変更

    <改訂前>
    「全体として機能的一体性」を有する場合にのみ登録が認められていた。
    <改訂後>
    「分離された部分が各部分によって一つの機能を遂行する場合」に要件が緩和された。

    (3)物品性の認定に関する変更

    <改訂前>
    「セメント」や「砂糖」のような粉状物又は粉状物の集合には、物品性が認められていなかった。
    <改訂後>
    粉状物又は粉状物の集合の内、角砂糖や固形セメントなどの定形化又は固形化され一定の形態を備えたものは、「物品」として認められることとなった。

    [出典]
     一般社団法人 日本国際知的財産保護協会(A.I.P.P.I.) 月報・第62巻 第5号(平成29年5月25日発行)

  • 【特許】特許法改正(2017年3月1日施行) 2017年5月更新
  • 改正の主な事項は以下のとおりです。

    ◆ 審査請求期間の短縮
    早期権利化を目的として、審査請求期間が特許出願日から5年⇒3年に改正された。
    施行日以降の特許出願(国際出願の場合は国際出願日)に適用される。

    ◆ 特許取消申請制度の導入
    特許権の登録公告日から6か月以内の期間において、何人も申請することができる。日本における異議申立制度に相当する。
    特許権者は、取消理由通知に対して意見書の提出及びクレームの訂正請求ができる。
    施行日以降に設定登録された特許権に適用される。
    これに伴い、無効審判の請求人適格及び時期的要件は、従来「設定登録日から登録公告日後3ヶ月までは何人も、それ以後は利害関係人又は審査官」と規定されていたところ、「設定登録日以後利害関係人または審査官」に変更された。
    なお、審査官が意見書提出通知書(拒絶理由通知書)で使用した先行技術文献は、他の文献と組み合わせる場合には、取消申請に使用することができる。

    ◆ 外国審査結果提出命令制度の導入
    優先権主張を伴う出願に関して、審査官は、出願人に対し、第一国出願(基礎出願)における審査内容(引用文献)の提出を命令することができる。
    施行日に関係なく、優先権主張を伴う全ての出願に適用される。

    ◆ 特許権移転請求制度の導入
    無権利者が特許出願して特許を受けた場合、正当な権利者は、無権利者が有する特許権の移転を請求することができる。日本における特許権の移転の特例(74条)に相当する。
    施行日以降に設定登録された特許権に適用される。

    ◆ 職権再審査制度の導入
    特許査定後、明白な拒絶理由が発見された場合、審査官が職権で当該特許査定を取り消し、再度審査することができる職権再審査制度が導入された。職権再審査する際には、特許出願人に対してその旨が通知される。ただし、次のいずれかに該当する場合には、職権再審査をすることができない。
    ・発見された拒絶理由が、背景技術の記載要件、請求項の従属形式(マルチマルチクレーム)、単一性要件違反などに関連するものであるとき
    ・特許権が設定登録されたとき
    ・その特許出願が取り下げ、放棄されたとき

    ◆ 職権補正の範囲の拡大
    拒絶理由に該当する記載不備事項のうち、明らかに間違って記載された事項(クレーム中の明白な誤記等)に職権補正が可能となるよう、職権補正の範囲が拡大された。職権補正の際には、職権補正の内容と共に特許査定の謄本が出願人に通知され、出願人が職権補正の内容を全て受け入れる場合には、職権補正内容に基づいて設定登録が行われる。
    職権補正の内容に同意できない場合には、特許料を納付するまでに、意見書を提出することが可能である。意見書の提出があった際には、職権補正の内容(及び特許査定)はなかったものとみなされ、再度審査及び拒絶理由通知がなされる。

  • 【特許】特許法改正(2016年6月30日施行) 2017年5月更新
  • 改正の主な事項は以下のとおりです。

    ◆ 審判請求費用等の返還
    ①拒絶査定不服審判において審査官の拒絶決定が審決により取り消された場合(ただし、審査前置制度により、明細書等を補正した場合を除く)、②拒絶査定不服審判において、審理終結通知前に審判請求を取り下げた場合、③特許権者自らが特許権を放棄した場合、には、それぞれ費用の一部又は全部が返還される規定が新設された。

    ①に関しては審判請求費用の全額、②に関しては審判請求費用の半額、③に関しては放棄した年の次の年以降の既納の特許料、が返還される。